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エチオピア

著者:Takuya Yamazaki

エチオピア

アフリカ最古の独立国家であり80以上の民族が暮らす多民族国家エチオピア。
正直に言えばこの国は僕が初めての旅で巡った101カ国の中で最も人に騙された国です。笑

エチオピア見出し

スーダンでエチオピアVISAをとりエチオピアに入国した瞬間から僕はありとあらゆる手段で現地の人達に騙され続けていました。笑

スーダン滞在中はちょうどラマダン時期(日中飲食禁止)だったこともあり18時になると毎日スーダン人は食に感謝し家族で集まり幸せを感じながら食事をする文化があります。

そんな食事に見知らぬ僕を沢山の家族が招待してくれて毎晩スーダンの家庭料理食べ歩きツアーに参加してる気分で人々の優しさに触れスーダンを好きにならずにはいれない程の気持ちでいた事もあり当時の僕はエチオピアが嫌いになっていた。

皆と撮影

勿論嫌いと言いながらも旅中全てのエチオピア人無視をし続ける事は良くも悪くもエチオピア人の事を知る機会を自ら捨てているも同然だと感じバンバン人に話しかけた。

コーヒー

エチオピアはコーヒーが有名らしくてたまーに一息つけたり

謎の物体炒め

スーダンでは謎の練りものやカピカピのキュウリと汚れたバケツから汲みあげた謎の飲み物が僕の主食だったからなのか、エチオピアの「謎の物体炒め」も妙に美味しく感じた。

獅子の群れ

人に対する信頼感と美味しい食べ物に対する味覚を失い人よりも動物に対して妙な安心感を得られる日も多々あり獅子の群れのそばにやたらと居座っている日もあった。

子供

だけど人間不信になった時に自然と行き着く先はやはり子供だった。

この写真の中の男の子は動物が畑を荒らさないように見張りを毎日している親孝行な少年だが笑顔を見せたり子供らしくはしゃぐ姿はまったく見れなかった。

これはアフリカには当たり前にある現実の一つだけどやはりここまで自由を失った子供を見ると自由を愛する自分はやはり胸が苦しくなり たまたまカタールのボールペンを一つ持っていたのでこの少年にあげたけど少年が喜ぶ事はなかった。

きっとボールペンをもらってもノートがないのか、例えノートとボールペンをもらってもそれを使う教育の場がなかったりするのかもしれない。その時の僕はまったくそこまで考えてあげれず本来なら子供は好奇心をみんなもっていて嬉しい時は笑い悲しい時は泣く素直さをみんなが持っているのだと思う。だから今振り返って思う事はアフリカの子供だからといって皆がノートやペンを貰えば喜んでくれると言う浅はかな考えは止めた方がいいと思った。

子供達

子供達

けど基本的にはアフリカの多くの子供達は元気すぎるほど元気で本来子供達がもつ好奇心をむき出しにして子供らしく生きている。

子供達

お金や食べ物をくれる人を毎日待ち続けなくてはいけない子供達も居て、こうした日々を生きている子供達からは笑顔が消えている。

人は10人10色の生活環境や性格の違いがあって当たり前だけど病気などの特別大きな問題を抱える子を除けば子供達の表情からは大きく分けて2つあるように感じた。
その一つは元気に笑顔で暮らしてる子供達は皆最低限の食事は親などから与えられている事。もう一つは親に充分な収入源がなかったり親がいなくて充分な食事がとれていなかったりして自ら物乞いをするか奴隷のように働くしかなく友達とも関わる時間や環境がない子供達なんだと思う。

料理

同じエチオピアでも一部の人達はお腹いっぱい料理が食べれる現実。

だけど多くのエチオピア人は空腹で常に物を人にねだるしか生きるすべがない現実。

欧米人の侵略を防ぎ自分達の生活を守り独立し続けた事が幸運なのか

それとも侵略されなかった事で発展が遅れすぎたことが不幸だったのか

食べる物

こうした生きるか死ぬかの土地では高価な服や贅沢品はまったく人を幸せにはせず食べる物を作れる農民はもっとも幸せなのかもしれない。

塩湖

海のない灼熱のエチオピアでは干からびた塩湖を掘って塩をとり

ラクダに乗せて運ぶ

果てしない道のりをラクダに乗せて運ぶ。

給料だって相当安い。

48℃

日本育ちの自分はこんな気温の中に居ると冷たい水が飲みたい。とかエアコンがほしいとか内心思ってしまうけど彼らは冷たくなくても水が飲めればいい。風が吹いてくれたらいい。

そんな感覚で毎日を生きているのだと思う。

溶岩

エチオピアには神秘の自然が沢山あり旅人達を魅了している。だけど国際社会についていけていない状態にありながら日々外国から旅行にくる金持ちを見なくてはいけない今のグローバル社会がエチオピア人の多くが人を騙すようになった原因の一つだと思う。

何故なら働くより人を騙したり物を盗んだ方が稼げるし生きていける事をこの国際社会の環境が作り出してしまったのではないでしょうか。

エンジェラ

主食は世界一美味しくないと評判のエンジェラ。それがどれほど不味いのか確かめたいと旅人達に思わせるほどの魅力を放っていた。

ムルシ族

ムルシ族

テレビでもたまに紹介されるムルシ族。

やはり初めて見た時のインパクトは凄かった!

ムルシ族の生活

言葉は通じないので詳しい生活までは知れなかったけど女性や子供からは危険な民族性は感じられなかった。

ムルシ族の男達

帰り道たまたま茂みから現れたムルシ族の男達。写真の中で僕は笑顔そして隣の男は木の枝で歯をみがいている不思議な光景だが、ムルシ族の男は金にがめつく危険な匂いもやや漂っていた。

この写真を撮ったあと彼らは僕から金を過剰に貰おうとしたが護衛として付いてきた兵士がこの男達を抑えてるうちに僕を逃してくれたがあの兵士がその後どうなったかは未だに不明。

道

そしてエチオピア北部の町で出会った男に騙された事がきっかけで僕はトラックに乗り町から160キロ離れた山の中に連れていかれた。

この写真に写る道の両脇の森の中には近年まで通行者を殺し金を奪う危険な民族が暮らしていたが政府軍によって全滅させられたそうです。

巨大なクモ

そして僕は真夜中に山の中に連れて来られ捨てられてさまよい続けて何とか一晩泊めてくれる小さな宿をみつけたけど、隙間だらけの古い部屋の中でたまに「お邪魔します」と訪ねてくるのは巨大なクモばかりだった。

わざわざ使わなくても外のほうがいいと感じさせるトイレ

わざわざ使わなくても外のほうがいいと感じさせるトイレ

背後からゲロをかけられ携帯を奪われた後お世話になった警察官とランチタイム。

背後からゲロをかけられ携帯を奪われた後お世話になった警察官とランチタイム。

通りすがりのトラックの運転手が弁当として持ってたエンジェラを見ず知らずの僕に分けてくれて「そんな優しい人もエチオピアにはいるんだな」と思えた瞬間

不幸続きな旅路であったが通りすがりのトラックの運転手が弁当として持ってたエンジェラを見ず知らずの僕に分けてくれて「そんな優しい人もエチオピアにはいるんだな」と思えた瞬間の写真。

味だけは不味いの1言だったけどそれ以上に彼のその親切さが僕の心を満たしてくれました。

エチオピアを旅すればきっとみんな嫌な想いを何度もしてしまうのが素直な自分の心境だけどこれは仕事の無さからくる問題でもあるため ちゃんと仕事がある人はしっかり働いていました。

仕事がある事は当たり前なことではない事。

生きるための最低限の食べ物がある幸せ。

ボロボロな家でも屋根の下で寝れる幸せ。

貰い物でも汚れていても着れる服がある幸せ。

自分には想像も出来ない人々の生活がエチオピアにはあったけどもし自分がエチオピア人としてエチオピアに産まれていたとしたら。。。
彼らが自分に対してした悪事全てを完全否定はできない気がするし世界中に沢山いるこうした貧しい人々もまた政治、国際社会の犠牲者なんだと思う。

SHAKEHANDSメンバーの ぬまっち、かける君、誠也くんとの運命の出会い in エチオピア
「SHAKEHANDSメンバーの ぬまっち、かける君、誠也くんとの運命の出会い in エチオピア」

旅は現地人だけでなく面白い旅仲間も沢山できるしこうした出会いを大切に世界中で友達の輪を広げながら人生を歩んでいきたいと感じつつ
苦しい状況のときこそ人は安心できる仲間がほしくなる事をエチオピアで学んだような気がします。

そして

騙されたからもう行かない。

食事が不味いからもう行かない。

きっと単純に旅をしていると普通は誰でもそう思って当たり前だし自分もそうだったけど、きっとこの考えで旅を続けていたらエチオピアと自分の間に大きな壁が出来てしまい2度とエチオピアと関われなくなってしまうので騙されても騙されても何故かエチオピア人と仲良くなれる日を夢見て行きまくる。

まるで馬鹿なよう思われてもいつか世界中どこに行っても誰とでも笑って関われるような旅人に成長していきたい。

著者について

Takuya Yamazaki author

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